2006年5月22日 09:33

『アトルガンの秘宝』などより3曲追加・1曲更新

2006年5月22日

『アトルガンの秘宝 Original Soundtrack』は、あさって5月24日発売
ラストスパート更新です

エジワ蘿洞で流れる「Whispers of the Gods」と、
勝手に「コルセアのテーマ」ってことにしちゃった小曲
あと、以前の曲から「Shadow Lord」、ボス戦ではなくその直前の曲
デュナミスでも流れるみたいですね
さらに闇の王つながりで
Awakening (闇の王との戦闘曲)」も大幅に修正して、MP3データも追加しました

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Whispers of the Gods [♪開く]
- FINAL FANTASY XI アトルガンの秘宝 Original Soundtrackより

エジワ蘿洞(らどう)――
ワジャーム樹林の地下に広がる長大な洞窟。
つる草を始め、羊歯や粘菌、緑藻など地下世界に適応した植物が洞内を覆い、
地表とはまったく異なる独特の鮮やかな景観を作り上げている。
またここは、ほとんどが海に没したとされる古代オルドゥーム文明の町があった場所として知られ、
いたる所に石柱や祭壇等の遺址が残っている。
しかし獣人が勢力を増し、皇国軍による保全が廃止された昨今は、
キキルンやマムージャ等による盗掘が跡を絶たないようだ。
(公式サイト『アトルガンの秘宝』特集ページより) (→公式サイト

"光る植物や建物があったり、光る虫が飛んでいる不思議なエリアです。
 ちょっと物悲しいメロディーですが、長時間聴く人の気がめいってはいけないので、
 途中で明るいメロディーを加えて変化をつけています。"

作曲:水田直志さん (「ヴァナ・ディール通信 アトルガンの秘宝特集号」エンターブレイン発行 より)

★この曲が使われているエジワ蘿洞(Aydeewa Subterrane)は、暗く美しい洞窟です。
「蘿」とはツタやカズラのことですが、英語名とはあまり対応していない名称です。
ハープとウッドベースだけのシンプルな編成のスローテンポな曲は、
落ち着いた寂しい雰囲気を作っていますが、
ここも洞窟であるからには、危険なモンスターも数多く生息しており、
リラックスして聴けることは、あまりないかもしれません。
このような「ミスマッチ」については、FF11の、発売前のベータテストのときに
やはり「ユグホトの岩屋」という洞窟で使われていたという落ち着いた曲 [♪開く]
がありました。筆者はベータテストに参加していないので伝え聞くばかりですが、
この曲と同じような感じだったのではないかなあ、と想像しています。

まったくの余談ですが、ちょうど、この曲を打ち込んでいるときに、
筆者が参加している別のゲームの中で、多くの冒険者たちが天に召されていきました。
個人的な感傷ではありますが、なんとなく鎮魂歌のようにも聞こえてくる曲です。


コルセアのテーマ (仮題) [♪開く]
- FINAL FANTASY XI アトルガンの秘宝 Original Soundtrackに収録?
※5/24追記...正式な曲名は「Eternal Gravestone」と判明しました。

★フルネームは「新ジョブ? コルセア以外なんかありましたっけ? のテーマ」、
またの名を「Qultadaのテーマ」ですが...、
これらは全部、筆者の思い込みです(笑)

コルセア(Corsair)とは、歴史的には北アフリカ沿岸を根城にする海賊のことだそうです。
当初「ギャンブラー」として設計されていたものが、
海外であまり印象の良くない名前と判断され、変更に至った経緯があります。
そんなこととは関係なく、
この曲は、プレイヤーキャラクターがコルセアにジョブチェンジできるようになるイベントの中、
コルセアたちの頭目であるクルタダ(Qultada)が登場する場面で流れています。
きっと他にも、いろんな場面で流れるのでしょうけれど...。

1ループが1分弱の短い曲ですが、
このようなベタな盛り上がり方をするイベント曲は水田さんにしては珍しいことと、
弦楽四重奏(+スネアドラム)の編成は、FF11では他にない、ということで選びました。
特に、弦楽器単音色の、線は細いが折れないイメージは、筆者のコルセアに抱くイメージとよく合うため、
勝手ながら「コルセアのテーマ」と仮題をつけさせていただきました。
サウンドトラックの発売後に、正式な曲名に変更します。

Shadow Lord [♪開く]
- FINAL FANTASY XI Original Soundtrack より

★曲名がまぎらわしいですが、Shadow Lord(闇の王)との戦闘曲は、後述の「Awakening」で、
こちらは、戦闘直前に流れるほうの短い曲です。
「Xarcabard」の寂寥、「Castle Zvahl」の緊張感を越えた先に現れる、ひたすら恐ろしい雰囲気。
また、「デュナミス-ザルカバード」を除く、すべてのデュナミスエリアでもずっと流れているので、
人によってはそちらの印象のほうが強いかもしれません。
デュナミスは高レベルキャラクター向けの集団戦闘ができるエリアですが、筆者は行ったことがありません。

作曲は谷岡久美さん(FFクリスタルクロニクル、コード・エイジシリーズなど作曲)、
編曲は谷岡久美さんと岩崎英則さん(フロントミッション4、5など作曲)ですが、
きちんと聴いてみると、岩崎さんの手が加わっている意味がわかります。
コーラスとピアノとストリングス以外にフレーズらしいものは現れませんが、
ぱっと聴きの印象よりも遥かに多くの、謎の音が使われていて、筆者の力量ではろくに再現できませんでした。


それから、たぶん間違える方もいらっしゃるだろうと思いますし、
Shadow Lordつながりで、
Awakening」 [♪開く] のほうも同時に、修正を加えて更新しました。
こういう、初期の頃に作成した、長大で壮大な、人気曲なので、
ほんとうは最初から打ち込みなおしたいと思っていたのですが、どれだけ時間がかかるかわかりませんので、
フレーズの誤りを修正したり、現在の打ち込みスタイルに近づけるにとどめました。
それでも数時間かかった記憶があります。


以上の4曲について、SMAF(携帯電話用)データと、MP3に変換したデータも公開(修正)しました。
現在公開しているMP3版データの大半は、サウンドフォントかS-YXG50のどちらかの音源を使用していますが、
今回はすべてサウンドフォントによる演奏です。
個性的な音が出せる代わりに、バランス調整の手間が大きかったりします。

SMAF版データ / → MP3版データ

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コメント(2)

OST、もう明日発売ですね~。はやいものです。

エジワ蘿洞の曲は…パッと聴きで、
「コルサコフの『シェヘラザード』っぽいな…」
などと感じました。千夜一夜物語の組曲なので
ちょうど『ToAU』の舞台と重なっているので
まぁ、当然の結果かぁ…というところです。
(※『シェヘラザード』がらみでトラックバックも送信してみました。
機会があったら試してみると面白いかもしれない…)

耳も治ってきたし、私もおふざけを再開しようかと思っています。
手始めに、「琉球旋法」と検索したら流れ流れて
wikipediaの「マカーム」なるエントリにたどり着く…。
微分音とかが現れていて、西アジアの旋法システムは
複雑そうなことだけはわかりました。
まぁ、とにかく、琉球旋法を調べたと言うことは…、
…アルザビの曲を琉球風にしてみようかなどと(汗)。


それにしてもサウンドフォントの音色の豊かさに今更圧倒されています(笑)。
『Shadow Lord』のChoirは圧巻ですね。

いらっしゃいませ!
コメントとトラックバック、ありがとうございます。
やはりというか、OSTを求めて店をはしごしてきました。

『シェヘラザード』は、じつは聴いたことがないのですが、
『アトルガン』の音楽からは、
あまりトルコや中近東のイメージは感じませんでしたので、新鮮な視点でした。
『シェヘラザード』も聴きつつ、ちょっと意識して聴いてみようと思います。

サウンドフォントは、良いデータを見つけてこれれば良い音が出ますね。
完全に他人のふんどしですけれど・・・(笑)

おふざけ・・・らい蔵さんの曲はいつも楽しみにしています。
マカーム? って、アトルガンの台詞で出てきたような、来ないような・・・。
記事を読んでいると、以前
英語サイトのお手伝いでゲーム作曲家の方にインタビューした際の回答で、
インド音楽について説明されていて、英訳に苦労したことを思い出します・・・。

こちらは、ずいぶんとアレンジから離れているのですが、アイディアだけはいろいろ・・・
アトルガンの新曲だと、占いの時にながれる(Tough Battle系の?)曲、
これを、ズガン!ズガン!とピアノを打楽器として叩く曲にしてみたいな、
なんておバカなアイディアはあります。
まあ、ピアノを弾いたことすらない人間なので、
もし完成したとしても、おふざけにも程があるものになりそうですが(笑)