2006年4月25日 20:46

『ヴァナ・ディール通信 アトルガンの秘宝特集号』(水田さんインタビュー)

 |  トラックバック(0)  |  カテゴリ : FF11の本・雑誌記事  

今日まですっかり忘れていたのですが、去る4月20日、
拡張ディスク『アトルガンの秘宝』と同時発売されていた最新号。を買いました。
「ヴァナ・ディールの世界に雑誌があったら?」という当初のコンセプトの追求?
ばっさりと攻略を捨て、読み物に徹している感じ。方向性は自分の望むところです。
まあ、ファミ通の独特の空気が入っていて、自分はなかなか馴染めないですが、
雑誌ってそういうものかも。
内容は...「バラエティ」です! ここで書くと長すぎるのでこちら(→enterbrain)を。
今回の目玉は、3月にアメリカで行われた「Fan Festival 2006」のイベントレポートと、
付録のDVDに1時間ほど収録された、同イベントの映像でしょうか。

音楽関係では、「Fan Festival 2006」での「THE STAR ONIONS」ライブについて、
誌上イベントレポート中の1ページと、DVDでライブ映像がちょっとだけ。
そして、3度目となる、水田直志さんインタビュー(見開き2ページ)。
今回はどんなお話だったかというと...

「拡張ディスクが発売されてから僕ひとりで作曲をしていますね。『アトルガンの秘宝』では合計で21曲手掛けました。」
水田直志さん、以下同じ)

ということで、「Fan Festival 2006」の「THE STAR ONIONS」ライブで既に明言されていたことですが、
今回も水田直志さんが単独で全曲を担当されているとのこと。ただし...

「チョコボのテーマ曲のアレンジが2曲ほどあったりしますね。」
「(植松伸夫さんの曲のアレンジは)わりと自由にやらせていただいています。」

おそらく、チョコボ育成やチョコボレース関係の曲でしょう。

「アトルガン皇国へは船で行くことになるのですが、その船で流れる曲『Eastward Bound...』なんかはとくにポップス調で明るいものにしました。」

軽快なピアノなど、いままでのFF11ではほとんどない感じの曲ですが、それでも曲の作りから、間違いなく水田さんの作曲だとわかります。アルバム「THE STAR ONIONS」を聴いた後だからかなあ?

――(インタビュアー) いつも設定画や映像を見ながら作曲されるんですか?
「そうできるのが理想なんですけど、開発環境の中ではなかなか(笑)。早い段階であがる文字資料とデザイン画を見ながら作ることが多いですね。そういったなかですと、あとから色味が決まることもあり、想像より音のほうが暗かったり、またその逆ということもあります。その場合、どうしても気に入らなかったら作り直しますし、ほかのところで活かせないかを考えたりもします。」
―― 作曲するときもベースですか?
「さすがにそれは(笑)。シンセサイザーを使って作曲をしています。まず音色を捜して、絵を見ながら音を鳴らしていくことで、イメージを固めていきます。僕の場合、メロディーがパッと浮かぶことはあまりないので、ちょっとずつちょっとずつイメージを積み重ねて作っていく感じです。」

今回の最重要ポイント!
FF11での作曲のプロセスは今までのインタビューでは聴いたことがなかったので、覚えておこうっと。
FF11の開発中のデザイン画も、公式サイトなどでいろいろと見ることができますが、確かにこれを手がかりに曲を作るとなると、手探り状態でしょうね。
シンセサイザーで作曲をされていること、メロディー主導の作曲ではないこと、どちらも意外というわけではないですが、
もし幸運にも水田さんにインタビューする機会を得たら、聞いてみたかったことなので、これを読めたのはうれしいです。

―― (「THE STAR ONIONS」ライブについて)もしアレンジが実現するとして、今回の新曲の中でいちばんやってみたい曲は何ですか?
「しいて言えば、皇都アルザビの曲『Bustle of the Capital』でしょうか。おもしろくなりそうな予感がしますね。」

すでにMIDIデータを打ち込んで当サイトで公開した曲ですが、はっきりと曲名がわかったということで、書き直しておきました。

あと、「アトルガン」で追加された何曲かについて、個別に水田さんの楽曲コメントがありますが、

「あくまでも、探索している人の邪魔にならないように」
「長時間聴く人の気がめいってはいけないので」
「プレイヤーが飽きないように」

といった「抑える」心がけを続けておられることがわかります。

あと、「ヴァナ・ディール通信blog」というものが始まっていました。
編集者の方々の「アトルガン」プレイ状況などがわかる記事もあって、興味深いです。
やはり、ゲーム雑誌編集者といえど、ネットワークの混雑によってなかなかアクセスできない苦労は免れられないようで...
締め切りは待ってくれないわけですから、こういった方々がいちばんやきもきしていらっしゃったのでしょうね。

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://minstrel.squares.net/MT/mt-tb.cgi/1893