今日も海外サイトのインタビュー記事を無断でてきとーに翻訳(怒られたらやめます)。
8月に発売された『FINAL FANTASY REMIX』でリミックスを手がけた2人組、
AnteのIan Hartleyさん。(ちなみに相方はmattbことMatt Baggianiさん)
"DJ Q&A - Ian Hartley on Final Fantasy Remix"
http://www.siliconera.com/2008/08/16/dj-qa-ian-hartley-on-final-fantasy-remix/
収録時期はおそらく、8月のTHE BLACK MAGESライブの直後。
インタビュアーは、ゲーム音楽関連など多数の記事を手がけているJeriaskaさん。
これまた当ブログで、谷岡久美さんインタビューなどいくつかを以前に取り上げました。
日本語サイトもお持ちで、日本語・英語バイリンガルの記事もありますが、
今回ご紹介するこの記事は英語版しかないようです。
Ian Hartleyさん(Ante)いんたびゅー てきとー訳(原文公開 2008/8/16)
※口調が雑なのはてきとー訳なのでごめんなさいQ.日本ではどのくらい活動してる? kikaizukiレーベルを立ち上げたのはいつ?
A.日本に来たのは2000年だから、もう8年になる。kikaizukiは、2002年に、自分が携わってるいろんなプロジェクトを包括するレーベルとして始めた。Q.Matt Baggianiと組んだAnteプロジェクトでの曲の作り方は?
A.僕はもともと楽器を弾いてた人間で、ギター・ベース・キーボードができる。Mattはサウンドエンジニアやプロダクションが専門。僕らは別々の形で曲に携わったけど、最初の頃は共同作業だった。Q.渋谷のWOMBのような名高いクラブで演奏するようになるまでにはどんな挑戦や苦労があった?
A.僕は長年バンドやアンサンブルをやったあとでDJもやるようになった。バンドは今でもやってるし、自分のことは"DJもやるミュージシャン"だと思ってる。ダンスミュージックを作り始めたときに、イベントのDJも依頼されたのが始まり。それから2006年のFIFAワールドカップのプロモーション曲でちょっと有名になって...でも音楽は"挑戦や苦労"じゃない、自分は"play"しているんだと忘れないようにしてる。Q.『FINAL FANTASY REMIX』の曲はいつから作り始めた?
A.2006年の秋から。2007年の春に植松さんにデモを渡したら喜んでくれて、リミックスプロジェクトを始めてくれた。すごく嬉しかったね。Q.『FINAL FANTASY』は遊んでた?
A.知ってはいたし、大ファンの友達が何人もいたけど、僕自身は遊んだことがなかったし、その音楽もよく知らなかった。ベーシストの友人、Philippe Wauquaireが植松さんの長年の知人で、植松さんを紹介されてから聴きはじめた。FFの曲を聴いてみて、その複雑でありながら洗練された音楽に感銘を受けた。Q.植松さんには、このアルバムのアイディアをどんな風に説明した?
A.植松さんがPhilippeと僕とMattを家に招待してくれた時(奥さんの手料理が美味しかった!)、音楽について話をしたり、曲を聴いたりしてて、帰り際に、思い切ってリミックスさせてもらえないか聞いた。そしたら僕のスタジオにCDを送ってくれたから、僕は『Liberi Fatali』『Blue Fields』『Balamb Garden』『Martial Law』を、Mattは『Under Her Control』(訳註:すべてFF8の楽曲)をリミックスして植松さんに送ったら、忙しい中、また僕らを食事に招待してくれて、そこでCDにしようって話が出た。そこまで話がふくらむと思わなかったからびっくりしたけど、実際そのときのリミックスの中から『Blue Fields』『Liberi Fatali』がCDと先行配信のiTunes版にも入ってる。
そこからは、小川さん(訳註:Dog Ear Recordsのwappaさん)と植松さんが、僕らの作るリミックスをぜんぶ聴いてくれて、建設的な意見をくれた。広報や映像の人だと、音楽について抽象的な言葉しか使ってくれないことが多いんだけど、植松さんの意見はどれも具体的・音楽的なアドバイスで、すごく有難かった。Q.『Eternal Wind』(訳註:FF3の『悠久の風』)では、生パーカッションを伴ったファミコン音源の音色が特徴的だけど?
A.デモ曲を渡した後は、選曲は植松さんにやっていただいた。それを聴いて、FFシリーズの曲の幅広さがわかったし、シリーズ初期の曲が入ってくるのも自然なことだと思った。
僕自身はFFを遊んだことないけど、その音楽はものすごい数のファンに愛されているんだから、リミックスのときも、原曲と、その曲が使われる場面などを意識して、作曲者の意図を尊重した。Q.そんな感じで、いくつかの曲で8-bit音源を使ってるけど、こうした8-bit時代のゲーム音楽についてどう思う?
A.少ない音数で曲を作ることは挑戦だったと思う。ファンが今でもその頃の曲を口ずさめるのは、当時の作曲家がやるべきことを理解し、当時のもてる技術を最高の形で使ったから。音楽に変わりはなくて、メロディー・ハーモニー・リズム、そしてなにより大事な、曲を成立させるアイディアの表現方法を理解している人が作れば、時代を超えた音楽となる。Q.『Mambo de CHOCOBO』は1994年のアレンジアルバム『F.F.MIX』からのリミックスだけど、マンボ・スタイルの曲をリミックスしてみてどうだった?
A.面白い曲だよね。これも植松さんの選曲だけど、これをできるだけビッグでコミカルでクレイジーな曲にしてほしいんだと僕は理解した。Mattはこのリミックスのときロンドンに居て、僕が植松さんや小川さんとのやりとりを彼に伝えていた。「もっとパーカッションを!」「もっとギロを! ティンバレスを! クラベスを!」とか...Mattはリクエストによく応えていい仕事をしたと思う。Q.『FINAL FANTASY REMIX』を作るときに、ファンにゲームの思い出を呼び起こしてもらうことと、バーやクラブで流せるような雰囲気を創ること、どちらを意識した?
A.その中間かな。もともとはファンのためのプロジェクトなので、原曲を尊重することが重要だけど、リミックスの「電子的」な側面では、現代的な音を選ぶようにした。2つの考え方が並立してたわけだけど、多くの曲ではそれがうまく機能したと思っている。Q.CDとiTunesと両方で販売するというのは最初から決まってた?
A.iTunesで売るってのは常に選択肢にあったと思うんだけど、僕が決めたことじゃないんだ。Q.ジャケットのストロボ風のボムはものすごく目立つけど、これには何か意見を出した?
A.これ、すごくクールだから僕がやったと言いたいんだけど、実際のところ何も関わってない。Q.THE BLACK MAGESと一緒に横浜でライブをやったけど、リハーサルの時とかどうだった?
A.彼らはすごくプロフェッショナルで、すごくいい人たちだ。本番の1週間前にリハーサルをしたけど、とても励みになった。その時にはもうしっかり準備できていて、山のような転調とかややこしいパッセージも弾きこなしていたから、時間の無駄は一切なかった。(CELLYTHMの)ストリングス・アンサンブルのリハーサルもそうだった。一般的な話だけど、日本のミュージシャンには細部までこだわる完璧主義を感じて、すごいと思う。Q.で、本番はどうだった?
A.素晴らしいイベントだった。コーラス、オペラ、ストリングスと、すごくいろんなミュージシャンが関わっていて、凄かった! 僕らについては、宣伝もかねた20分だけのステージだったけど、お客さんの熱気に圧倒された。みんな、ありがとう。また会いましょう!