また例のアレです。
おなじみ植松伸夫さん、そして、
wappaさんこと、Dog Ear Recordsの小川さんへのインタビュー記事が、
海外サイトOriginal Sound Versionで公開されています。
以前、こちらで勝手に翻訳したインタビューの続きだそうです。
まず、今回の主な新情報などを抜き出しておきますと、
・江草啓太さんが超絶技巧ピアノでファミコン曲を弾くアルバムを企画中
・ベルギーのOff LabelというレーベルとDog Ear Recordsがコラボ
・『魔王転生』テーマ曲(植松さん作曲)が入ったCDが来年発売予定?
・植松さんの2枚組ベストアルバム(ボーカル1枚+インスト1枚?)企画中
あと、既出情報ですが、おさらいに、
・『植松伸夫の10ショート・ストーリーズ』日本語版が来春発売予定
・続いて英語バージョンもiTunesでダウンロード販売予定
・CELLYTHMのフルアルバムも企画中
途中、特にすぎやまこういちさんがらみのやりとりはデリケートだなあ...、
てきとーに訳すのは怖いなあ、という感じなのですが、
どうか、悪くとらず、良いようにとってくださいませ。
現場で、どういうノリで話されていたのかまでは読みとれないのです...。
例によって、怒られたら消しますがー。
小川"wappa"洋輝さん&植松伸夫さんいんたびゅー てきとー訳(原文公開 2009/9/3)
http://www.originalsoundversion.com/?p=3691インタビュアー:Jayson Napolitanoさん(Original Sound Version / GEM Impact)
※口調が雑なのはてきとー訳なのでごめんなさい
― 小川さん、よろしくお願いします。植松さんにも引き続きお話しをうかがいます。ドッグイヤーレコーズ(Dog Ear Records)では、植松さんの作品はもちろんですが、その他の音楽作品も扱っていらっしゃいますね。ドッグイヤーレコーズという会社について、設立のいきさつや目標などをお聞きしたいのですが。
小川: ドッグイヤーレコーズは2006年10月に植松さんが設立した会社なのですが、その後で私も誘っていただきました。植松さんは、自分のレーベルを作って、自分が出したいと思う音楽を出そうと考えたそうです。
植松: 普通のレコード会社だと、ビジネスありき、売り上げありきになっちゃうから、自分のやりたいことができるように、自分で会社を作ったんです。
― お二人はどのように知り合ったのですか?
小川: 植松さんが、E3で『ブルードラゴン』や『ロストオデッセイ』を発表する際の3分間のムービーを作る、というお仕事のときに知り合いました。私は当時ミュージシャンの斡旋をしていまして。
― たとえば、植松さんがギタリストを探していて、小川さんはギタリストを紹介するお仕事をされていたと。
小川: そういう感じです。
― それが2005年のE3ですか?
小川: 2004年のE3だったかな。まず声優の斡旋をしたのですが、その後オーケストレーターについても依頼されました。
― それから、植松さんがドッグイヤーレコーズを設立されたと。現在は、社内でそれぞれどのような役職につかれているのですか?
小川: 植松さんはドッグイヤーレコーズのCEO、コンポーザー、プロデューサーです。私はディレクターになります。事業全般を見ていますので、エグゼクティブ・ディレクターのような感じですね。
― その他のスタッフについては?
小川: 全部で6名のスタッフがいます。
― 元スクウェア・エニックスのサウンド・ディレクターの方もいらっしゃいますね。
小川: 松下謙介ですね。以前スクウェア・エニックスに勤めていました。
― 松下さんはドッグイヤーレコーズでは何をされているのですか?
植松: 煙草を吸ってます。
一同: (笑)
小川: エグゼクティブ・プロデューサーとして、契約関係の業務などを担当しています。
― あとの3名の方々は?
小川: 1人は植松さんの奥さんの玲子さんですね。経理をされています。
植松: お金を数えてます。
一同: (笑)
小川: あとの2人は事務スタッフのような形ですが、プロジェクトを担当しています。HiropiとSekkyといいまして、DERBLOG(訳註:ドッグイヤーレコーズの公式ブログ)の記事を書いているのは彼女たちです。
― 植松さんは犬が大好きだそうですが、会社名はどのように思いついたのですか? そういえば、『Phantasmagoria』(訳註:1994年発売の植松伸夫さんオリジナルアルバム)にも『Dogs on the Beach』という曲がありましたね。
植松: まず、僕が犬を好きだということと、会社を作ったのが戌年(Dog year)だったこと。それから、読みかけの本の角を折ることを何というか知ってます? ドッグ・イヤー(Dog Ear)っていうんです。
― ほんとですか?
植松: ええ。
― 知らなかったです。
植松: 辞書に載ってるはず!(笑)
― あとで調べないとですね。
植松: そういう由来なんですが、ドッグイヤーレコーズで、自分のやりたい音楽を作っていきたいと思ったんです。
― かわいらしいロゴはどなたがデザインされたのですか?
植松: イラストレーターをやってる、僕の高校の同級生(訳註:芝野公二さん)です。
小川: 『コンガボーイがやってきた』のイラストも描かれてますね。
― ああ、なるほど! これまで、ドッグイヤーレコーズからいくつかのアルバムが出ていますが、最初は『アナタヲユルサナイ』のサウンドトラックですね。レーベルを立ち上げて最初のアルバムということで、ご苦労はありましたか?
植松: まあ、立ち上げたばっかりで、まだ何も作品を出していない状態で、お金がなかったんですよ。
― ジャズのような、カジュアルな音楽が新鮮で良かったです。彼ら(訳註:演奏者のこと?)は?
小川: 私の友人たちですね。
― なるほど。その次に出されたのが『THE BLACK MAGES III: Darkness and Starlight』ですね。このアルバムは、なぜスクウェア・エニックスではなくドッグイヤーレコーズから発売できたのでしょうか?
小川: 権利の問題があるのですが、スクウェア・エニックスから許可を得て発売しました。THE BLACK MAGESはもともと植松さんが作られたものなので、実現したという感じですね。
― その次が、小川さんが初めてプロデューサーとしてクレジットされた『KALAYCILAR』ですね。このアルバムはとても好きなのですが、短く感じました。このアルバムはどのように企画されたのか、それからお二人はこのアルバムについて...
植松: このピアニスト(訳註:江草啓太さん)は小川君の友人だね。
― 有名な方なのですか?
植松: スタジオ・ミュージシャンとしては。
― とくに興味があるのは、これがゲーム音楽以外で初めて出されたアルバムだということです。
植松: 『アナタヲユルサナイ』は?
― それはゲーム音楽なので。『THE BLACK MAGES』もそうですし。でも『KALAYCILAR』はオリジナルと民族音楽ですよね。つまり、ドッグイヤーレコーズは植松さんの音楽を出すだけのレーベルではないと?
小川: 江草さんとは、ミュージシャンの斡旋をしていたころに知り合いました。そしてこの、カライ...何でしたっけ。
― カライジュラル(KALAYCILAR)ですね。
小川: はい、この曲を私の結婚式で弾いてくださったんですね。それを録音して持っていたのですが、ドッグイヤーレコーズに入ることになって、その録音を植松さんに聴いていただいたところ、このレーベルのカラー、面白いことをやろうという方向性にぴったりだということになって、ゲーム音楽以外では初のアルバムとして発売されました。
― もともとはダウンロード配信のみの計画だったそうですが、なぜCDでも発売されたのでしょうか。CDのほうも売れましたか?
小川: ええ、おかげさまで、在庫はほぼ売り切れました。iTunes配信だと音楽が圧縮された形式になってしまうのですが、このアルバムはとても良くできていたので、CDにする価値があると判断しました。それから、コンサートの会場で販売するものが必要だったということもあります。
― 江草さんとは、今後も何か、フルアルバムなどを作られるのでしょうか?
小川: 江草さんとアルバムを作ろうと計画しています。超絶技巧のピアノでファミコン音楽をアレンジ演奏する、といったコンセプトのものを考えています。
― それは是非ともお聴きしたいです! 次にAnteの作品についてうかがいます。『FINAL FANTASY REMIX』と『Monkey breaks』を作られていますが、Anteとはどのように知り合われたのか、そして制作はどのように進められたのでしょうか?
植松: 25年前に、ベルギー人のフィリップという男と知り合ったんです。彼は空手が好きで、空手をやりに日本に来て、英語とフランス語を教えてたときに知り合いました。彼はヒップホップとかテクノのリミックスをやってる友人がたくさんいたので、その人たちに『ファイナルファンタジー』の音楽をリミックスしてもらったら面白いかも、と思ったんですね。
― あの、植松さんも一緒に空手をされていたのですか?
植松: いいえ。
一同: (笑)
― わかりました。『FINAL FANTASY REMIX』では、植松さんはプロデューサーでしたか?
植松: プロデュースだけですね。
― 『F.F.MIX』(訳註:1994年発売のアルバム)と比べてどうでしたか?
植松: 良いと思いますよ。
― 『F.F.MIX』より『FINAL FANTASY REMIX』のほうが良かった?
植松: そうですね、そう願っています。
― 『F.F.MIX』のほうもお好きですか?
植松: ええ。
― なるほど、ユニークなアレンジアルバムでしたね。ところで小川さんは植松さんとともにコンサートツアーで世界中を回っていらっしゃいますが、海外での植松さんの人気をどう捉えられたか、またドッグイヤーレコーズとして、もっと海外へのアプローチを行うことなどを考えましたか?
小川: ええ、『Distant Worlds』(訳註:ファイナルファンタジーの海外コンサートツアー)で多くのファンの方々にお会いして、海外へのアプローチを強めるべきだと感じました。ただ、日本であれ海外であれ、自分は同じように考えています。つまり、ビジネスではなく、一人一人のファンのことを考えようと。『Distant Worlds』のときに、植松さんと一緒にあるご家族とお会いしたのですが、3人のお子さんがみんな植松さんの曲を聴いて音楽が好きになったと聞いて、それがとても植松さんの印象に残ったそうなんです。それから私たちは、ファンの方々のことを、人数で考えるよりも、一人一人のファンとして捉えなければ、と感じました。たとえ数は少なかったとしても、私たちの商品を買ってくださる一人一人の顔を想像して、皆さんが幸せになるにはどうしたらいいかを考えなければ、と。
― 植松さんの海外での人気を見て、ドッグイヤーレコーズのアルバムも、アメリカに限らず海外で受け入れられると感じていますか? 『KALAYCILAR』や『Monkey breaks』についても、世界展開を考えていますか?
小川: はい、iTunes配信のアルバムはすべて海外でも販売しています。
― なるほど。来年、ドッグイヤーレコーズから『10 Stories』(訳註:正式名称は『植松伸夫の10ショート・ストーリーズ』)が発売されますよね。
植松: ええ。
― 日本語バージョンが春に。
植松: 春に。
― その後で英語バージョンが出るということですか?
植松: ええ。英語バージョンもiTunesで配信します。
― CDでの販売ではなく。
植松: 可能性はありますね。権利関係などはすべて社内で処理できるので、Amazonで売ったりできると思います。
小川: 英語バージョンのCDを作ったらアメリカで売れるでしょうか?
― ダウンロード配信がいいと思います。
小川: そうですね...たぶん(英語バージョンのCD販売は)ないと思います。
― ドッグイヤーレコーズというレーベルについてですが...ゲーム音楽では、音楽に関する権利をゲーム会社が持っていることが多いですね。でも、現在の植松さんはご自身でそういった権利を持っていて、ドッグイヤーレコーズからアルバムを出せるかと思います。
植松: ええ、ドッグイヤーレコーズから出した音楽については権利を持っています。
― ということは、もしアレンジアルバムとして、『アナタヲユルサナイ』や、『ロード・オブ・ヴァーミリオン』や...
植松: 『ブルードラゴン』?
― 『ロストオデッセイ』?
植松: ええ。
― そういったゲームのアレンジアルバムを出せるということですね。
植松: そうだね...いいアイデアだね!(笑)
― (笑) 気になるのは、私はすぎやまこういちさんの大ファンで、植松さんと同じく...もっと長く作曲をされている方ですよね。スクウェアとエニックスは合併しましたが、お二人のコラボレーションは見たことがありません。FF6のオペラシーンの作曲についてすぎやまさんが嫉妬したといったお話は聞いたことがありますが。
植松: すぎやま先生は、新しいFFが出ると電話をくださって、「これは良かった、これは良くなかった」といった話をしてくださったんです。
― おお、オフィシャルな批評ですね。
植松: すぎやま先生はたくさんのヒット曲を書き続けていらっしゃいますし、僕にとっては師匠のようなものですから、従わないとね。
― すぎやまさんも、ご自身で音楽の著作権を持ってらっしゃいますよね。
植松: そうですね、『ドラゴンクエスト』の権利を持ってらっしゃいます。
― 直接お会いしたことはあるのですか?
植松: FF6が出たときにも、同じように電話をくださって、「オペラのことを知らずにオペラを書いたそうじゃないか」と。僕が「ええ、ええ」と言うと、「なぜ言ってくれなかったんだ? なぜ相談してくれなかったんだね?」って。(訳註:話がかみ合っていませんが...そういうこともあります)
― 植松さんも素晴らしい作品を作ってこられていますが、すぎやまさんとは最近でもお話をされているのですか?
植松: 『PRESS START』というコンサートを毎年やってるんですが、去年のコンサートにはすぎやま先生がいらっしゃっていたんです。コンサートの後で楽屋に来られて、コンサートで演奏されたそれぞれの曲の作曲家さんに「ここはこうした方がいい、あそこはこうしないと」と、問題点を指摘していかれたのですが、なにしろすぎやま先生ですから、みんなかしこまって聞いていて。
― 「なんでそんなこと言われなきゃいけないんだ」とかではなくて、ポジティブに。
植松: だって、すぎやま先生が目の前にいるんですから。みんな光栄に思って聞いてましたよ。
― (笑) なるほど、素晴らしいです。昨晩、ドッグイヤーレコーズの作品一覧を見ていて、知らないアルバムが2つありました。ファンの人たちもあまり知らないのではないかと思うのですが、この2つのアルバムについても教えていただけますか?
小川: こちらは歌手の清田(愛未)さんですね。以前に出たファイナルファンタジーのアルバムで歌っていた方です。
植松: 『まほろば』は知ってる?
― 茶色いジャケットのアルバムですよね。
植松: そうそう!(笑)
小川: そのアルバムで歌っていた清田さんが、プラネタリウムのために書かれた『星空のカノン』という曲です。
― 他にもダウンロード配信曲があるようですが。
植松: 以前、舞台の音楽を依頼されて(訳註:『魔王転生』)、その公演を観に行ったのですが、そこで見た粋夏さんという歌手の方がすごく印象的だったので、何か一緒に仕事をしようと誘ったんです。
― ミュージカルの曲を書かれたのですか?
植松: ミュージカルではなくて演劇かな。書いたのはメインテーマだけです。
― すぎやまさんには許可をとりましたか?
一同: (笑)
― テーマソングを書かれて、粋夏さんと出会って曲を録音して。それはシングル曲ですか? メインテーマのほうはiTunesで配信されていますか?
植松: メインテーマはないんですが、粋夏さんが歌うオリジナル曲(訳註:『A Way』)が配信されてます。
― ああ、なるほど。メインテーマの方はどこで聴けますか?
植松: まだ出てないんだけど、来年、CDに入れて出せるかもしれません。(訳註:舞台のDVDはこっそりと販売中だったりします)
― 是非とも。
小川: ベルギーにOff Labelというレーベルがあるんですが、そこからもこういったアーティストのアルバムをリリースしています。彼らも、自分たちがほんとうに気に入ったものしか発売しないんです。
― Off Labelからもドッグイヤーレコーズの曲を出すというお話しですか?
小川: いえ、逆ですね。
― 彼らが良いアーティストを見つけてきて、ドッグイヤーレコーズが販売を手伝うと。
小川: 彼らはiTunes販売の手段を持っていないので、ドッグイヤーレコーズがその部分を担当します。コラボレーションですね。
― なるほど、あとで彼らについて調べなくては。ドッグイヤーレコーズでは、ライブイベントやネットラジオ番組の配信も行っていますね。これはどういったものなのでしょう? ファンのためですか、それとも他の誰かのため?
植松: (笑) ファンのためであり、僕らのためです。
― どんなことを話しているんですか?
植松: 僕が司会をして、ドッグイヤーレコーズのアーティストの方々がステージで演奏します。(訳註:これまでに『犬耳家親族会議 vol.1』『犬耳家親族会議 vol.2』が開催されました)
― どんな曲を?
小川: 清田さん、粋夏さん、CELLYTHMなど、ドッグイヤーレコーズから発売された作品ですね。
― では、必ずしもゲーム音楽ではないのですね。
植松: ゲーム音楽をやってもいいんだけどね。まだ2回しかやってないんですが、3回目か4回目かのころには『10 Stories』も出てると思うし、そこからの曲もやると思います。
― 入場料はあるのですか?
小川: 35~40ドルぐらいです。(訳註:過去2回とも3500円+ワンドリンク500円でした)
― ネットラジオ番組(訳註:『犬耳ラジオ』)のほうは、すごく長いのですが、これは一体何なのでしょうか? 日本語はわからないのですが、ダウンロードしてみたら、1時間もあって!
小川: 筋書きも台本もなくて、即興で話しています。発売するアルバムの詳細などを、試聴曲なども交えつつ話しています。
― アーティストの方としゃべって、曲を流して?
小川: ええ、ゲストとしてお呼びして。
― 私も日本語が分かればいいんですが...ともかく、植松さんについてはいろいろなお話をしましたが、次は小川さんのことについてお聞きしたいと思います。これまでにどのような経歴をお持ちなのか、そしてなぜ音楽事業に携わるようになったのでしょうか。それから、ゲームを遊んだり、楽器を弾かれたりしますか?
小川: 小さいころからゲーマーでしたね。外国に住んだりしていたのですが、シンガポールから日本に帰ってきたときに、初めて『スーパーマリオブラザーズ』を遊んで、夢中になりました。よく祖父から『ドラゴンボール』や『聖闘士星矢』のカセットが送られてきたりしました。
音楽の方は、13歳のときにキーボードを始めて、22歳のときまでバンドで弾いてましたが、あまり実が出なかったですね。出版や宣伝の会社を経て、それからミュージシャンの斡旋の仕事を4、5年続けてから、この会社に来ました。
― 今でもされているのですか?
小川: どちらですか?
― ゲームも、キーボードも。
小川: キーボードはもうあまり弾いてませんね。
― 弾いてない? THE BLACK MAGESには入らないのですか?
一同: (笑)
― 最近では、どんなゲームを遊びましたか?
小川: DSのゲームが多いですね。『リズム天国』とか。
― 『リズム天国』? 面白いですね。2週間前、ロスのAnime Expoにつんく♂さんが来てましたよ。それはともかく、『リズム天国』、いいゲームですね。
小川: あと『レイトン教授』とか。
植松: あれは僕も好きだね。
― ええ、曲も良いですし。
植松: そうだね!
小川: でもRPGは遊べないんですよね...ときどき、多忙でゲームができなくなるので、2、3ヶ月も間があいてしまうと、どこまで進んだか忘れてしまって。だから、短いゲームを遊んでます。
― 私も『ドラゴンクエストVIII』と『ファイナルファンタジーXII』でその状態になりましたから、よくわかります。では次の質問ですが、今後ドッグイヤーレコーズからは、『10 Stories』以外にどんなアルバムを出す予定ですか? ゲーム音楽でなくても構いませんが。
植松: 『10 Stories 2』かな(笑)
― (笑) その名前を聞いて、『TEN PLANTS 2』を思い出しました。覚えてらっしゃいますか?
植松: もちろん! じつは、甲斐バンドという日本のバンドが、去年『10 Stories』という名前のアルバムを出しちゃってたから、題名を変えようと思ってるんです。
― もう1曲書いて『11 Stories』にすればいいですよ(笑)
植松: (笑) 書かなきゃダメ?
― 1曲減らして『9 Stories』とか。(訳註:その後、正式名称が『植松伸夫の10ショート・ストーリーズ』に決まりました) その他にはどんな作品を考えていますか?
小川: ゲーム音楽かどうかはともかくとして、いくつか企画があります。
植松: やりたいことはいっぱいありますね。アイリッシュ音楽とか、ドラム・ベース・ギターの3ピースロックバンドとか。
― Rush(訳註:カナダのロックバンド)みたいな?
植松: ...違うかな。
― (笑) Rushはお嫌いですか?
植松: いや、好きですよ。あと、歌手と、曲を書く人もいて。アイデアはたくさんあるんですが、実現するための人が足りないですね。
― 植松さんが権利を持っている曲で、『ケルティック・ムーン』(訳註:FF4のアイリッシュアレンジアルバム)みたいなアルバムを作るというのは?
植松: それもいいね! まだ詳しくは言えないんだけど、僕の"ベスト"アルバムも考えてます。
― グレイテスト・ヒッツのような?
植松: ええ。2枚組にして、1枚はボーカル曲、もう1枚はインスト曲になるかも。
― いつごろ発売する予定ですか?
植松: 僕の50歳記念だから、来年の3月までに出さないと!(笑) それまでに完成させるのはむずかしそうですけどね。
― 楽しみにしています。それでは、今日はこのぐらいで。植松さん、小川さん、お時間をいただいてありがとうございました。今後とも、ドッグイヤーレコーズから発売される作品を楽しみにしています、頑張ってください!
植松: ありがとうございました。
小川: ありがとうございました。