9/29追記:ファミ通.comに詳細なコンサートレポートが公開されています。
本日開催の、ゲーム音楽オーケストラコンサート、
『PRESS START 2008 -Symphony of Games-』
に行ってまいりました。
今年で3回目となりますが、さまざまなジャンル・ハード・メーカーのゲームから、
リクエストなどをもとに選ばれた曲がオーケストラで演奏されるコンサートです。
(→当ブログ内、『PRESS START 2006』、『PRESS START 2007』の記事)
『PRESS START 2008 -Symphony of Games-』日時:2008年9月14日(日) 開場16:00/開演17:00/終演19:30
会場:Bunkamuraオーチャードホール(渋谷)
指揮:竹本泰蔵さん
演奏:神奈川フィルハーモニー管弦楽団司会:鷲野圭子さん
コンサート企画・トーク出演:
植松伸夫さん、桜井政博さん、酒井省吾さん、野島一成さん、竹本泰蔵さんゲスト出演:
白鳥英美子さん(『Melodies of Life (ファイナルファンタジーIX)』ボーカル)
廣原武美さん(『サムライスピリッツ』津軽三味線)
窪田晴男さん(『ワイルドアームズ』『スーパーマリオギャラクシー2008』
『クロノ・トリガー』~『クロノ・クロス』アコースティックギター)トークゲスト出演:
なるけみちこさん(『ワイルドアームズ』作曲&編曲)
近藤浩治さん(『スーパーマリオギャラクシー』作曲)
横田真人さん(『スーパーマリオギャラクシー』作曲&編曲)
岩垂徳行さん(『逆転裁判』作曲&編曲)
桜庭統さん(『バテン・カイトス』作曲)
光田康典さん(『クロノ・トリガー』『クロノ・クロス』作曲)
いつも通り、場内撮影禁止のため、あたりさわりのない行列写真でも...
入ると、物販のところにドッグイヤーレコーズの松下謙介さんがいらっしゃいます。
「ちなみに、今日ブラックメイジズは出ませんよ! なんだか周りで噂されてますけど」
なぜ噂されたかというと、THE BLACK MAGESのTシャツが売られていたのでした。
先日のライブの...残り物でしょうか?
松下さんいわく「僕は今日Tシャツを売りにきただけですので」
ちなみに、その他には、『ワイルドアームズ』や『モンスターハンター』、『逆転裁判』など、
今回の演奏曲関連のCD、そしてFFシリーズのCDや楽譜も。
で、なぜか『クロノ・トリガー』と『クロノ・クロス』のCDも置かれていましたが...
この時点で気付いた方もいたでしょうね。
で、松下さんが、「今回の出演者の中で、たぶんいちばん格好いいですよ」
と、お勧めしてくださったのが、廣原武美さんの演奏する津軽三味線のCD。
せっかくお勧めしていただいたので、このCDを購入して、いざホール内へ。
あとの話になりますが、この廣原さんの演奏はほんとにかっこよかったですね。
CDはまだ聴けていないのですが、のちほどじっくりと聴いてみたいです。
さて、開演ですが、今回演奏された全曲の解説入りプログラムが、
未公表だったアンコール曲も含め、さっそく公式サイトで公開されています。
(アンコール曲についての解説も、コンサート後に掲載されたようですね)
※帰りの夜行バスの出発まで時間がないので、以降、駆け足バージョンです。
あとで加筆するかもしれません...。
※バスの中から携帯でちまちま加筆修正しとります(笑)
今回、司会の方はゲーム好きな声優さんではなく、
あまりゲームをされないアナウンサーの方でした。
ま、5人の企画者という濃いメンツもステージ上にはいらっしゃいますし、
このぐらい控えめな進行役のほうがバランスがいいような気がします。
("知らないゲームの曲"を聴くのは、楽しめることも多いですが、
"知らないゲームのトークで盛り上がってる"のを聴いても楽しみようがないので...)
また、昨年取り入れられた大型モニターですが、
今回はゲーム映像を流さず、演奏中のゲームタイトルがわかるようなロゴ表示だけ。
演奏が始まってしばらく経つとそれも消えて映像無しの状態に。
(ちなみに、会場の構造上の都合か、
今回はスクリーンではなく、ステージの両端に1つずつモニターがありました)
これも、好みはあると思いますが、良い選択だと思いました。
(『逆転裁判 特別法廷』コンサートとは逆の方向性ってことですね)
編成は、去年よりもシンプルで、歌ものは1曲だけ、
曲によってゲスト楽器はあるものの、電気楽器は無し。(かな?)
このへんは、あったらあったで楽しいものですが、
まあ、去年の盛りだくさんぶりが、いまいち不評だった結果を受けてのことでしょう。
※各曲目のメドレー内容などはファミ通.comの記事がくわしいです
■ 第1部
01. ワイルドアームズ セカンドイグニッション (メドレー)(プレイ済み、未クリア...)
今回、個人的にいちばん楽しみだった曲が先陣を切って登場しました。
期待通りの壮大かつ哀愁漂う演奏で、興奮しましたね。
アコースティックギターは2006年の第1回からフル出演のパール兄弟・窪田晴男さん。
口笛担当は、今回の演奏を担当された神奈川フィルの首席トロンボーン奏者の方(笑)
演奏後、『ワイルドアームズ』シリーズの楽曲(1~3と4の一部)を作ってこられた、
なるけみちこさんがステージ上に。
でも、演奏を聴いてほんとうに感涙されてしまっていたようで、
涙ぐんで言葉に詰まりながら、短くご挨拶されていました。
02. スーパーマリオギャラクシー2008 (メドレー)(未プレイ)
いままでのマリオのイメージをくつがえすようなオーケストラ音楽を採用しつつも、
楽曲の評価が高い『ギャラクシー』からのメドレー。
『エッグプラネット』しか知らなくて、なんだかごめんなさいですが、
聴きやすくて楽しい曲が多かったと思います。
窪田さんも引き続きギター演奏。1曲目ほど目立たないものの、要所を締めていました。
演奏後、こちらも作曲を担当された近藤浩治さんと横田真人さんが登場。
近藤さんはスーパーマリオの音楽をずっと作って来られた方。
横田さんは『ギャラクシー』のメインテーマを作って、上司の近藤さんのOKも出て、
やった! と思い、さらに上司の宮本茂さんに提出したら...「なんかちゃうなぁ」(笑)
結局すべてひっくり返った、というエピソードでした。
03. スペランカー (メドレー)(未プレイ)
演奏前に、桜井政博さんが「演奏中でも笑っていいですよ!」と仰っていた曲。
桜井さんが「このステージから客席に飛び降りただけで死ぬでしょうね」
というほど、"ゲーム史上最弱の主人公"で有名な洞窟探検アクションゲームです。
重々しいオープニング曲の後、軽快なステージの曲が流れ始めて...
と思ったら、いきなり死亡の曲。気を取り直して...と思ったらまたすぐ死亡(笑)
ゲームオーバーになってしまい、またタイトル画面の曲に(笑)
さらに気を取り直してまたゲーム開始、そして死亡...
がんばれ! もうちょっとがんばれ! と思いながら聴いてました。
桜井さんの言葉通り、客席からよく笑い声が起きていました。
04. 逆転裁判 (メドレー)(プレイ済み)
4月に単独のオーケストラコンサートが開かれ(当ブログでもレポートしました)、
そしてこのPRESS STARTの1週間後にも再演される『逆転裁判』から。
あちらのコンサートとはまた違った構成の、メドレー形式でした。
1の、犯人を追いつめる時の曲、格好いいんですよね!
桜井さんも大好きな曲だと仰っていました。
逆転裁判コンサートで聴いて泣きかけた真宵ちゃんのテーマも聴きたかったけど、
って、そんなことを言い始めたらキリがないかな。
演奏後、今回のオーケストラ編曲(ちなみに単独コンサートでも担当されています)、
そして『逆転裁判3』では作曲も担当された岩垂徳行さんが登場されました。
一緒にステージ上に並んだのが、ほかならぬ桜井さんということで、
岩垂さんもアレンジで参加されていた『スマブラX』の話題などもありました。
05. 『サムライスピリッツ』より「男節 日」(未プレイ)
"オーケストラ Featuring 津軽三味線"、という異色の組み合わせで演奏。格好いい!
津軽三味線を演奏された廣原武美さんは、
さらにこの曲のあとで、津軽三味線ならでは、津軽じょんがら節のソロ演奏も。
(『ニンジャウォーリアーズ』でおなじみの...と前置きが入ってましたが)
皆さん、三味線の音色みたく、張りつめたような空気で静かに聴き入っていました。
※ちょうど、廣原さんがじょんがら節を演奏されている動画がありました → YouTube
06. 若かりし頃の植松伸夫メドレー(ほとんど未プレイ)
『アルファ』~『キングスナイト』~『とびだせ大作戦』~『魔界塔士サ・ガ』~『半熟英雄』
壮大な『アルファ』で始まり、陽気な『半熟英雄』のバトル曲でシメ。
ふと気になったことがあったので、終演後に松下さんに聞いてみました。
籠「...そういえば以前、植松さんの初期作品集のCDが発売予定になっていましたが...」
松下さん「ああ...あれは頓挫してしまいまして。
でも、音源はありますので、いずれ何らかの形で出したいですね」
籠「『アルファ』とかレアですよね! 是非じっくり聴かせていただきたいです」
07. 『モンスターハンター』より「英雄の証」(2(dos)以降プレイ済み)
これは2006年の再演ということで、あまり詳しい説明もなく演奏されました。
まあ、このゲームについて、改めて説明する必要はないかもしれませんが!
■ 休憩時間
オーチャードといえば、2階のビュッフェ...
去年のロストオデッセイ&ブルードラゴンのコンサートの際に、
休憩時間に行ってみるとすごい方がたくさんいらっしゃったので、
もしかしたら今回も...? と覗いてみると、
下村陽子さんと、先ほど『モンハン』が演奏されたばかりの甲田雅人さんが!
おずおずとごあいさつしました。
で、どういうわけか、音楽の話ではなく、バンダイナムコの椎名豪さんの髪型とか、
イソッチさんのネットラジオにおける無茶振りについて語り合ってました。
...って、よく考えたらどっちも、もともと自分が振った話題だった!(笑)
そして『モンスターハンター』とかスターオニオンズの話はほとんどしなかった!(笑)
で、今思い出してみると、初めて甲田さんとお会いした感激のあまり、
甲田さんとばかりお話ししていて、下村さんに話題を振っていなかったのが...
えーっと、下村さんの曲も大好きなんですよ! 『drammatica』すごく良かったですよ!
何のお話をどのように振ろうかと頭の中で流れを組み立てていたら、
ついカッと...いやウッカリとなって時間がなくなってしまった。今では後悔している。
そんなわけで、あわててアイスコーヒーを飲みほして席に戻りました。
なんか以前とまったく同じ展開ですが...休憩時間15分って短いよ!(笑)
■ 第2部
08. 『バテン・カイトス』より「光星煌めく旅路の果てへ」(未プレイ)
桜庭統さんの曲ということで、派手な曲が来るのかな? と思ったのですが、
しっとりとした、綺麗な演奏でした。
(というか、スマブラXのアレンジぐらいしか聴いたことがないです、すみません)
植松さんがどうしてもやりたかったので半ば無理を言って押し通した曲だとか。
演奏の後、桜庭さんもステージに登場されましたが、喋りは苦手なのだそうです。
09. Touch! Generations メドレー(わりとプレイ済み)
えーと...
『もっと脳トレ』~『Nintendogs』~『はじめてのWii』~『常識力』~『もじぴったんWii』
~『Wiiでやわらかあたま塾』~『もっとえいご漬け』~『DSお料理ナビ』~『Wii Fit』
そして『Wii Sports』でしたか。
『スマブラX』でもアレンジされてましたが『お料理ナビ』の曲が好きです。
『Wii Sports』もちゃんと聴くといい曲なんですよね。戸高一生さんでしたっけ。
ここで『もじぴったん』は予想外。めちゃくちゃ短かったですけど。
10. イース (メドレー)(2はクリア)
これまた2006年の再演で、1と2からのメドレー。
これまた、言うまでもなく、80年代のゲーム音楽を代表する名曲。
トークのときに、作曲の古代祐三さんのお名前が出そうで出そうで寸止めなのは、
本当にアレなのか、それともアレじゃないけどアレっぽくネタにしているのか...。
11. レイトン教授と不思議な町 (メドレー)(ちょっとだけプレイ)
あんまり、じっくりと曲に聴き入るタイプのゲームではないですし、
作り手もそういう意識で作っていらっしゃるのだと思いますが、
そういえばこんな曲だった気がします!(時間がないので駆け足です超すみません)
12. ロックマン2 (メドレー)(未プレイ)
あえて『2』にしぼったメドレーでしたが、
モニターに演奏中の曲のボス名とシルエットが表示される親切設計でした。
桜井さんのこだわりだったようです。ほんとに『2』お好きなんですね(笑)
13. 『ファイナルファンタジーIX』より「Melodies of Life」(クリア済み)
白鳥英美子さんが歌われました。これが今回、唯一の歌ものでした。
(いや、津軽じょんがら節も、要所要所で声が入りますし、ある意味、歌もの...?)
曲名は、配布されたパンフレットに合わせていますが、
実際には「いつか帰るところ」から続いて「Melodies of Life」というメドレーでした。
VOICESなどでおなじみのアレンジですね。
生でお聴きするのは初めてでしたが、かなり眼の中がじんわりしてました...
FFのテーマソングの中ではこれがいちばん好きなのです。
■ アンコール
14. ソニック・ザ・ヘッジホッグ (メドレー)(ちょっとプレイ)
予告なしのアンコールでしたが、
今回はゲームのロゴがモニターに表示されていたので、とまどうこともなく。
まあ、『GREEN HILL ZONE』のメロディーなどは、もともとよく知られていますけど。
UFOキャッチャーでもおなじみの『SCRAP BRAIN ZONE』もありましたね。
DREAMS COME TRUEの中村正人さんが作曲を担当されたというのは割と有名な話?
15. 『クロノ・トリガー』&『クロノ・クロス』 (メドレー)(『トリガー』のみクリア)
最後に、聴き覚えのあるファンファーレ...『クロノ』シリーズの勝利のテーマが流れ、
それとともに、客席からステージに上がってこられたのは、そう、光田康典さん。
(髪型が似てて一瞬、甲田さんに見えたり...)
『クロノ・トリガー』は昨年も演奏されたのですが、
ギターの窪田晴男さんも再登場ということで、
今回は『クロス』から『RADICAL DREAMERS』と『時の傷痕』も含めた豪華メドレーで。
ただ、うん、『時の傷痕』のほうは、以前に聴かせていただいた、
オーストラリアのエミネンス交響楽団の演奏があまりに素晴らしかったので、
(ただし、頂いたデモ音源を聴いただけですが、たしかもっと小編成のアレンジでした)
その派手なイメージが印象に残っていて、ちょっと物足りなく感じたかも...
や、それでも演奏、よかったです。たぶん個人的な好みの問題です。
以上、超・駆け足ですが楽しいコンサートでした!
上海公演の計画も発表されましたが、うん、さすがに行けません!(笑)
これからのますますのご発展...はほどほどにしておいて、
やる側にとっても、聴く側にとっても、楽しんで続けていけることを願っています。