“作曲:水田直志さん”の楽曲

もともとはFF11の正式サービス開始(=発売)前に行われていた
βテストで使われた曲、らしいです。
発売後は長らくこの曲が聞けなくなっていました。が、
「ジラートの幻影」の発売によって、晴れてこの曲もクエストやミッションで復活。
また、2003年に行われたユーザーイベントの「盆踊り」会場で流れていました。
ちなみに、2004年の夏祭りでは、専用の祭囃子のような曲が用意され、流れていましたが、
こっちはもともと盆踊りの曲というわけではないので、和風でもなければお祭り風でもありません。

ゲーム内にある「船宿コーカバ」でもこの曲を聴くことができますが、
「あの日歩いた道」という曲名になっています。

ヴァナ・ディール各地に突然現れた謎の物体、禁断の口(Cavernous Maw)。
それに触れた冒険者は、過去の、水晶大戦(Crystal War)の時代のヴァナ・ディールに放り出されることになります。
冒険者たちの時代が始まる20年以上も前、天晶暦(C.E.)862年のこと。
突如現れた謎の指導者が各地の獣人たちを束ね、サンドリア・バストゥーク・ウィンダス各国を攻撃(862年5月~7月)。
それにより、三国は大きな打撃を受け、議論の結果、ジュノを含めた四国によるアルタナ連合軍が結成(862年9月)。
そのような時代にやってきた冒険者は、傭兵として連合軍に身を投じることになります。

『アルタナの神兵』の舞台となる世界の大部分は、FF11の開始当初からあった場所。
ただし、その過去の姿です。
そして、そこでは音楽もまた、違ったものが使われています。
この曲が使われているのは、サンドリア王国の王都を囲む広大な森林地帯、ロンフォール(Ronfaure)。
現在のロンフォールでは、植松伸夫さんによる、あたたかく力強い楽曲が流れていますが、
過去のロンフォールでは、楽器の編成は似ていますが、切なげなメロディーを奏でています。
作曲は水田直志さん。

『Autumn Footfalls』は、過去世界のロンフォールで流れる曲です。
昨年11月に催された2つのイベント、大阪の『アルタナ祭り』と、
アナハイムの『FINAL FANTASY XI Fan Festival 2007』で演奏されました。
原曲の作曲は水田直志さんですが、
アレンジと演奏は、『Awakening』同様、谷岡久美さんの手によるものです。

「Black Coffin」とは「漆黒の柩(ひつぎ)」。
漆黒の柩とは、幽霊船・アシュタリフ号の異名であり、そこで行われる戦闘にこの曲が使われています。
幽霊船の調査を依頼された冒険者は、幽霊船を操る謎の男を目撃し、その手下と戦闘することになります。
ただ、ここではプレイヤーが操作するキャラクターだけでなく、
コンピュータが操作する助っ人キャラクターと一緒に戦うということもあり、
それほどシビアな戦闘ではなく、イベントシーンの延長上といった雰囲気もあります。
そういった理由で、他の戦闘曲とは異なり、遅めのテンポで情景を描いている曲です。
そのほか、この不穏な曲調を活かして、クエスト中のイベントシーンでも使われている場面があります。
作曲は水田直志さん。

皇都アルザビ――

広大なアトルガン皇国領の西半分を司る首都で、高い塁壁で幾重にも護られた堅固な城塞都市。
石造家屋の屋根を連ねて通路とする多層構造の街並は、さながら迷宮のようである。
街中に散見される蛇の紋様は、皇国のシンボルである両頭の蛇王「ザッハーク」がモチーフ。
(公式サイト『アトルガンの秘宝』ページより) →公式サイト

作曲の水田直志さんのコメントは、

"『アトルガンの秘宝』で行けることになる、いちばん大きな町です。
最初にイメージ画を見たときに中東をイメージする音色を感じました。
楽曲はどこか黄昏ている感じも出しています。"
(「ヴァナ・ディール通信 アトルガンの秘宝特集号」エンターブレイン発行 より)

「Bustle of the Capital」とは「首都の雑踏」。
拡張ディスク「アトルガンの秘宝」の発売によって、新しい大陸、エラジアが増えました。
そこへたどり着いた冒険者が最初に目にするのが、アトルガン皇国の首都、アルザビ(Al Zahbi)です。
つまりこの曲は、新たな世界に冒険者を迎える曲ということもでき、
それに相応しい、今までのFF11にない印象的な音色が奏でられています。

「チョコボ育成」では、世界チョコボ厩舎協会VCS(Vana'diel Chocobo Society)の協力のもと、
各自がチョコボの育成計画を立てたり、成長したチョコボ同士を交配させたりと、
自分だけのチョコボ育成を楽しむことができます。
(公式サイト「2006.8.22 バージョンアップ」ページより) →公式サイト

2006年8月から、FF11の中で自分のチョコボを育てられるようになりました。
オンラインゲームなので、育成に必要なアイテムなどはもちろん協力して手に入れることができますが、
育成そのものは、自分ひとりで行うことになるので、
いままでのFFシリーズによくある、ミニゲームの感覚に近いでしょう。

チョコボ育成の計画を立てたりする時は、専用の画面に切り替わりますが、
その画面で流れるこの曲は、やさしく子チョコボを(あるいは卵を)見守るような、優しい曲です。
『アトルガンの秘宝』のサウンドトラックには収録されていない曲なので、
発売後に新たに書き下ろされた曲なのかもしれません。
作曲は水田直志さんですが、
最後にちらっと現れる「チョコボのテーマ」のフレーズは、もちろん植松伸夫さんによるもの。

コンフリクトとは、プレイヤーキャラ同士が対戦するFF11内のゲームのこと。
オンラインゲームでできることといえば「協力」と「対戦」ですが、
直接の「対戦」ができるゲームは、FF11ではサービス開始後2年を経て追加され、
さらに、「プロマシアの呪縛」からコンフリクト専用の戦闘曲2曲も加えられました。
これはそのうちの1曲です。

「攻め」が中心となるモンスター相手の狩りとは異なり、
人間同士の対戦では、ときにはクールに「守り」や「逃げ」も必要となります。
そうした心理的駆け引きのゾクゾク感を表すような、
FF11では珍しい縦ノリ系の曲となっています。
作曲は水田直志さん

ビビキー湾――
ミンダルシア大陸の南東、ググリュー洋に面した入江。
無数の小島に護られた湾内は、穏やかで地味に富み、かつてはタルタル漁民により魚貝や海草の大規模な養殖が行われていた。
戦後、優秀なミスラ漁民の大量進出に伴い、養殖業は廃れてしまったが、魔法で巨大化されたウラグナイトを始め、豊富な水産資源は手付かずで残されていた。
そこに目をつけた漁業ギルドは、最近、この湾内の漁業権を得、小型の魔行漁船で漁を始めた。
いずれ冒険者にも解放し、一儲けしようという皮算用もあるようだ。
(公式サイトより) →公式サイト

ビビキー湾を走る魔行漁船ことマナクリッパーに乗ると流れる曲です。
また、場所は違いますが、
木工ギルドが管理するバージ船に乗ってファノエ運河を移動するときもこの曲が流れます。
いずれも、『時の流れ』に身をまかせ、変化する風景を眺めながらのんびり釣りができる船です。
そんなのんびりモードによく合う、FF11らしい落ち着いた綺麗な曲です。
作曲は水田直志さん

「Delve」とは「探求」。
『アトルガンの秘宝』で追加された、ダンジョンエリアでの通常戦闘曲(パーティを組んでいる時のみ)です。
『ジラートの幻影』までの命名法にもとづけば、この曲は「Battle in the Dungeon #5」ということになります。

"「『FFXI』のバトル曲は、こういう感じ」というのがようやく自分の中で固まってきました。
これまでの通常バトル曲と構成は同じですが、
比較的長い時間聴く曲なので、プレイヤーが飽きないように心がけています。"
作曲:水田直志さん (「ヴァナ・ディール通信 アトルガンの秘宝特集号」エンターブレイン発行 より)

「プロマシアの呪縛」で追加されたダンジョンエリアでの通常戦闘曲(パーティを組んでいる時のみ)。
舞台は、「虚ろ」なる、ひとの『心の深淵』へと導かれます。
しかし、FF11の音楽を聴いてきた人ならば、この曲は
「Battle in the Dungeon #4」と呼んだほうがしっくりくるでしょう。
このように今までと違う曲名がつけられているのは、
これまでのFF11と区切りをつけた
「プロマシアの呪縛」というひとつの作品として扱おうとしているのでしょうか。
ストーリー上もそのような工夫がみられます。

とはいえ、曲自体は他の通常戦闘曲と同じトーンで、
やや引いた視点から戦闘を見ているタイプの曲です。
FF11の通常戦闘は、アクションゲームのように
野原や洞窟といったフィールド上でそのまま行うため、
戦闘が始まるたびに温度の高い曲が流れると
プレイヤーは、燃えるよりもかえって疲れてしまうのでしょう。
作曲は水田直志さん

「Eastward bound...」とは「東方へ・・・」。

"アトルガン皇国へは船で行くことになるのですが、
その船で流れる曲『Eastward Bound...』なんかはとくにポップス調で明るいものにしました。
「これからいろいろなことが待ってますよ!」というか、プレイヤーのワクワク感をあと押しできたらいいなと。
晴れのときに船出してもらえるといちばんいいですね。"
作曲:水田直志さん (「ヴァナ・ディール通信 アトルガンの秘宝特集号」エンターブレイン発行 より)

アトルガン皇国には、現在2つの航路で船が走っていて、
ひとつは、旧大陸にあるマウラの町と、皇都アルザビの辺民街区(アトルガン白門)を結ぶ、外洋航路。
もうひとつは、アトルガン白門と、その北のアズーフ島の港町ナシュモを結ぶ、銀海航路です。

『アトルガンの秘宝』の舞台となる新大陸へ行くためには、普通は、外洋航路を通る必要があるため、
ほとんどのプレイヤーにとって、この曲はゲームの中で初めて聴く『アトルガン』新曲となったでしょう。
そしてまた、今までのFF11ではなかったタイプの曲でもあります。
この曲のおかげで、エラジア大陸の海は、いままでの海より明るいイメージがありますが、
それはまた、いままでの空より明るい、エラジア大陸の空と呼び合っているようにも思います。

「Eternal Gravestone」とは、「永遠の墓石」。
この曲は、ビシージ(皇都防衛戦)に敗北した時に流れるという話で、曲名もそれに合わせているようですが、
筆者がビシージの敗北に居合わせた時には、この曲は流れなかったので、まだ調査中です。
この曲はもうひとつ、プレイヤーキャラクターがコルセアにジョブチェンジできるようになるイベントの中、
コルセアたちの頭目であるクルタダ(Qultada)が登場する場面でも流れています。

コルセア(Corsair)とは、歴史的には北アフリカ沿岸を根城にする海賊のことだそうです。
当初「ギャンブラー」として設計されていたものが、
海外であまり印象の良くない名前と判断され、変更に至った経緯があります。

1ループが1分弱の短い曲ですが、
このようなベタな盛り上がり方をするイベント曲は、FF11では珍しいです。
特に、弦楽器単音色の、線は細いが折れないイメージは、
なんとなくコルセアというジョブのイメージに合っている気はします。
作曲は水田直志さん。

結婚式で流れる曲です。
といっても、ゲームを進めていくと結婚式のイベントが起きるわけではありません。

「2人のプレイヤーキャラクターが、
お互いをかけがえのないパートナーと
することを宣言するものです。」(PlayOnline「ウェディングサポート」より)

FF11では、ゲーム内で出会った相手キャラクターと、
スクウェア・エニックスのスタッフによる進行のもと、
ゲーム内での結婚式を挙げることができます。
その会場で、新郎・新婦の入場時に流れる曲です。
作曲は水田直志さん

青年がワイヤーをつたって乱入してきたりはしません。
花嫁が背中から飛び降りたりもしません。
しかし、新郎新婦に参列者、神父さんも、生身の人間が操作しているので
何が起こるか分からないのが面白いところ、かもしれません。

ゲーム内にある「船宿コーカバ」でもこの曲を聴くことができますが、
「永遠の誓い」という曲名になっています。

FF11の世界、ヴァナ・ディールのあちこちを蝕み始めた、虚ろ(Emptiness)と呼ばれる現象。
その真相を追う冒険者たちが、
虚ろなる闇に飛び込むことによって訪れる場所、それがプロミヴォン(Promyvion)。
そこは、ヴァナ・ディールには決して存在し得ない光景でありながら、
一方でヴァナ・ディールを中途半端に模した世界のようでもあります。
その正体は、謎につつまれていますが、
「Promyvion」という名前から男神の名「Promathia(プロマシア)」を連想することはできそうです。

音の数は少ないながら、浮遊感のある独特な音色が響いています。
その点では「ジラートの幻影」に収録された「Tu'Lia」という曲を継いでいるといえそうですが、
曲調は全く違う、暗く不安に満ちた美しい曲です。
作曲は水田直志さん
「プロマシアの呪縛」では、水田さんはまずこの曲を最初に作り、
この曲を基準に、もっと明るい曲や様々な曲を加えていったそうです。

『アトルガンの秘宝』で新たに加わった、ビシージという戦闘で流れる曲です。

ビシージ(Besieged)とは「篭城戦」を意味するが、
アトルガンでは、皇都まで蛮族軍の侵入を許した時、
皇国軍より発令される第一級戒厳令によって始まる、
「市街戦」をも含む「防衛戦」の総称である。
第一級戒厳令が発令されると、現地にて武器を取って戦える者は強制的に徴用され、
皇国軍と共に皇都アルザビ防衛の任に当たることを求められる。
ただし、防衛戦といっても、
度重なる蛮族の襲撃によって、既に皇都の塁壁防衛ラインはずたずたに寸断されているため、
実際は人民街区を主戦場とした激しい「市街戦」が中心となるだろう。
(公式サイト『アトルガンの秘宝』ページ、ビシージの項より) →公式サイト

「Fated Strife」とは「宿命づけられた争い」。
その名の通り、ビシージが始まると、その場にいる冒険者は、否応なしに参加することになります(離れることはできます)。
さらに、他の戦闘曲と違い、剣を抜かなくても、その場にいるだけでずっとこの曲が流れています。
そのため、テンポも曲調も他の戦闘曲と大きく異なっています。
作曲は水田直志さん

「Grav'iton(グラビトン)」は登場キャラクターの名前です。
「ジラートの幻影」「プロマシアの呪縛」で追加された地域での、いくつかのイベントシーンで使われます。
このようなシンプルながら旅情あふれる曲調はFF11の得意とするところで、
テレビの旅行番組ででも流れていそうな清々しい曲ですね。
作曲は水田直志さん。FF11では珍しい3拍子の曲です。

ゲーム内にある「船宿コーカバ」でもこの曲を聴くことができますが、
「古の夢」という曲名になっています。

聖地ジ・タを越え、滅びの神殿と畏れられる廃墟ロ・メーヴの奥に
神々の間(Hall of the Gods)はあります。
人知れずそこに立ち、向かい合う二柱の神像は女神アルタナと男神プロマシア。

アルタナが人類を創造し、プロマシアが獣人を創造した、とするアルタナ信仰を持つのが
ヒューム・エルヴァーン・タルタル・ミスラ・ガルカの5種族の「人類」。
一方、「人類」によって「獣人」と定義されたゴブリン・オーク・クゥダフ・ヤグード等の種族は
それぞれ異なった信仰を持っており、
また、アルタナ信仰の中でも国家間で教義の違いから宗教対立も生まれるなど、
複雑な歴史的・宗教的背景を持つのがFF11の世界たるヴァナ・ディールです。

そうした背景からか、神々しさの中にどこか不安も感じてしまうコーラス曲ですが、
男神の名を冠した「プロマシアの呪縛」でも重要なテーマとなりそうです。
作曲は水田直志さん

「(They Lived) Happily Ever After」とはおとぎ話の結びに使う決まり文句で、
題を意訳すれば「めでたし、めでたし」。
FF11の音楽は「Vana'diel March」にはじまり、基本的には明るくない方向にまとめられています。
イベントシーンの中で流れる曲は、神秘的なもの、悲しいもの、悪戯っぽいものなど様々ですが、
「プロマシアの呪縛」で追加されたイベントで用いられるこの曲が
それらのなかで唯一、平穏な幸福をイメージできるものでしょう。
作曲は水田直志さん

魚釣りのゲームはFF11のサービス開始当初から存在し、
世界中の釣り場、釣り竿、釣り餌、そして釣りの腕前を考えて狙った魚を釣るという、
知識と経験がものをいう遊びですが、
そのシステム自体はシンプルで、釣竿を垂らし、何かがかかったら○ボタンを押すだけでした。

2005年の始めごろ、魚釣りのシステムに対して大幅に変更が加えられ、
魚がかかりやすくなった代わりに、スティック操作でかかった魚と格闘する要素が加わりました。
当初は、格闘中の曲として、既存の「Battle Theme」と「Battle in the Dungeon」が使われていました。
(通常の戦闘と同じく、フィールドエリアとダンジョンエリアで使い分けられていました)
その後、魚釣り専用の曲が2種類追加され、流れるようになりました。
この曲は、比較的小さな魚や、ガラクタがかかったときに流れる曲です。

小さい魚は、種類にもよりますが、全般に大きな魚よりも釣り上げやすいためか、
トロピカルで、どちらかというとのどかな雰囲気をただよわせる曲になっています。
作曲は水田直志さん

カダーバの浮沼(うきぬ)――

アズーフ島に広がる大沼沢地帯。「カダーバ」とはイフラマド語で「迷夢」の意。
ほぼ一年を通して濃霧に覆われている陰鬱たる地だが、
密生した灌木とマコモやハス等の挺水植物からなる植生は豊かで、両棲の動物が数多く棲息している。
この一帯は、かつてアトルガン皇国とイフラマド王国の激戦が繰り広げられた古戦場としても知られるが、
今ではそれらの国々に代わり、ラミア擁する死者の軍団とナシュモのキキルン、
そして近東を拠点とするフォモルの一党が、隠然と勢力争いを繰り広げている。
(公式サイト『アトルガンの秘宝』ページより) →公式サイト

「Illusions in the Mist」とは「霧の中のまぼろし」。
ヴァナ・ディールに霧の濃い場所はたくさんありますが、
この曲が流れるカダーバの浮沼(Caedarva Mire)は、神秘的というより陰鬱で、
こちらが身を隠していても見破ってくるインプ族や、発見しづらいチゴーなど、厄介な敵の多い場所です。
他の場所と同じ敵でも、ここにいると、なぜか不気味な印象を受けてしまいます。
そういった雰囲気に、この曲が寄与しているのは、もちろんのこと。
作曲は水田直志さん。

FF11の世界、ヴァナ・ディールにも夏祭りがあり、クリスマスがあるようです。
ほんとうは、現実の世界とヴァナ・ディールとでは時間の進み方が違うのですが、
現実の季節に合わせて、そのような季節ものの出し物が現れることがあります。
その内容は様々で、街中が飾りつけられたり、花火が上がったり、ミニゲームができる、など。

12月にはもちろんクリスマスシーズンとなり、街をイルミネーションが包んでいます。
ただ、特に英語圏において、特定の宗教を直接的に表さないように、
FF11の世界では「星芒祭(Starlight Celebration)」という正式名称があります。
この曲は2004年から追加された「星芒祭」用の音楽で、
「The Grand Duchy of Jeuno」のアレンジ曲となっており、その名の通りジュノの街で流れます。

その音を聞けば真っ先にクリスマスが連想される楽器・スレイベルをはじめ、
冬らしい、澄んだ音色を中心にアレンジされています。
しかし、残念ながらジュノに雪は降りません。
作曲・編曲とも、水田直志さん

この曲は、『FFXI OST Premium Box』の未収録楽曲集に収録されたほか、
iTunes Storeでも単体で販売されています。
(→ SQUARE ENIX MUSIC Download)

ゲーム内にある「船宿コーカバ」でもこの曲を聴くことができますが、
「星の降る夜だから」という曲名になっています。

ワジャーム樹林――

皇都の西部を覆う広大な森林。
「ワジャーム」とはアトルガン語で「豊穣なる」の意。
その名のとおり、北部バフラウ段丘と合わせて形成される大雨緑樹林帯は、
巨大な巣を作る蜂や高速翼で滞空する鳥など樹林に育まれた豊かな動物相がみられる。
以前の林内は、皇国軍の築いた監視塔と巡視隊の林道パトロールによって子供でも野苺狩りが楽しめるほど安全であった。
しかし、防衛線の崩壊した今では皇都侵攻の恰好のルートとして、その林道がマムージャ軍に利用されているようだ。
(公式サイト『アトルガンの秘宝』ページより) →公式サイト

「Jeweled Boughs」とは「彩られた木々」。
FF11の世界には、すでにロンフォールやジャグナー森林、聖地ジ・タといった森がありますが、
この曲が流れる、ワジャーム樹林(Wajaom Woodlands)とバフラウ段丘(Bhaflau Thickets)は、
それらの森よりずっと明るく、色彩も鮮やかです。
曲調も、優しくやわらかで、ロンフォールと比べても旅愁の色は薄くなっています。


カザム――
エルシモ島の北端にある漁村。
約400年前に殖民したと伝えられる。ミスラの支族が村民の大半を占め、
狩猟や漁労を生業として暮らしている。
カザムは自治権を有しており、
族長ジャコが開く集会によって、様々な案件が決定されている。
(公式サイトより)

祖国を離れ、はるばるとジュノ大公国までやってきた冒険者は、
そこを拠点にして、様々な辺境の地へ旅立つことになります。
2つの大陸からは南東に位置するエルシモ島へは、
ジュノの港から、飛空艇に乗って行くことができます。

エルシモ島は、火山地帯を除く大半が熱帯雨林となっている、
暖かく水の豊かな島です。
飛空艇から、南の島に降り立った冒険者は、
初めての南国の空気を呼吸し、独特の音楽に耳を傾けるでしょう。
作曲は水田直志さん

波の音が響き、水と果物が豊富にあり、
猫のような耳と尻尾を持つ、ミスラ族の女性ばかりの港町は、
バカンスには最高の土地かもしれません。
しかし、一歩でも町を出れば、冒険者たちにとっては
手強いモンスターが数多くうごめく、冒険の舞台となるのです。


自治都市マウラ――
穏やかなパムタム海峡に面した断崖をくり抜いて築かれた港町で、
ウィンダス連邦に属する都市のひとつ。
元々はタルタル族の町だったのだが、前マウラ総督の寛大な政策のお陰で、
今では、さまざまな国籍や種族、職業の者が集う、賑やかな町となっている。
(PlayOnline「ヴァナ・ディール観光ガイド」より) →公式サイト

ところが、現在では冒険者の数は少なく、どちらかといえば賑やかではない町となっている。
そんなやや寂れ気味の港町になぜかぴったりの曲です。ゆったりお聴きください。
作曲は水田直志さん

ノーグ(Norg)は、海に向かって開けた洞窟状の港ですが、海賊たちが根城としています。
それだけに、ちょっとおっかない会話が聞かれることも。
しかし、国家に縛られず、世界を股にかける冒険者たちは、ここでは割と歓迎されているようです。
また、冒険者にとっても、東方から届いた品物が並ぶ数少ない場所であるため、
もちつもたれつの関係でうまくいっているのでしょう。

そんな海賊たちのテーマともいえるこの曲の、作曲は水田直志さん
ちょっと一筋縄ではいかなさそうな、でもどこかユーモラスな曲ですが、
この方向でのさらなる発展形が、
「プロマシアの呪縛」に収録された「Moblin Menagerie - Movalpolos」という曲であるように思います。

「Onslaught」とは「猛襲」。
「プロマシアの呪縛」で追加された、ダンジョン以外のエリアでの通常戦闘曲(パーティを組んでいる時のみ)。
これまでの曲名の命名法からすれば、この曲は「Battle Theme #4」となりますが、

"海外の『FFXI』の掲示板とか見てると、
外国の方でも曲に興味を持って、サントラが欲しいという意見も多かったんです。
それで今回、初めてきちんとした英語のタイトルをつけてみました。"
(「週刊ファミ通」2004年12月3日号より)

とのこと。

そのためではないでしょうが、この曲は通常戦闘曲の中では珍しく長いイントロがあり、
気分を徐々に盛り上げていく構成ができているため、
他の通常戦闘曲よりも温度が高く感じられます。
少し違和感もありましたが、繰り返し聴く曲なので、いずれ馴染んでいくものです。
作曲は水田直志さん

「Rapid Onslaught」とは「急襲」。

アサルト(Assault)とは「急襲作戦」を意味する。
敵地に少数の精鋭部隊を送り込み、一気に敵を叩くことを目的とした作戦のことだ。
「傭兵」となった冒険者が参加するには、
まず公務代理店に行き、作戦リストを見て、自分に合った任務を選ぶことから始まる。
作戦を決めたら、次に任務完遂に必要な傭兵仲間を集める。
後は、現場に急行して敵地に潜入。さまざまな任務を遂行するのだ。
(公式サイト『アトルガンの秘宝』ページ、アサルトの項より) →公式サイト

"プレイヤーを応援する、進軍している感じを込めて、 これまでのバトル曲とは少し存在の異なる楽曲にしました。" 作曲:水田直志さん (「ヴァナ・ディール通信 アトルガンの秘宝特集号」エンターブレイン発行 より)

『アトルガンの秘宝』は、バトルを主軸においた拡張データだそうですが、
それを象徴するのが、「ビシージ」と、この「アサルト」という、2つの、新しい形式の戦闘です。
その中で、この「アサルト」は、たくさんの人がいる広いフィールドの中でモンスターを探して戦うのではなく、
あらかじめ戦闘のために用意されたエリアに、決めておいたメンバーだけで入り、
その中で様々な戦術を用いて、それぞれのエリアで定められている目的を達成するものです。
イメージとしては、『ファンタシースターオンライン』や、『モンスターハンター』といったゲームのような
「閉じた世界」を、FF11の世界の中で一時的に作るという感じです。

FF11の中でいままでなかったタイプの戦闘だけに、
そこで流れる戦闘曲も、いままでのFF11にはなかったタイプの曲です。

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ロランベリー耕地――
ヒューム族やエルヴァーン族に好まれる果実、ロランベリーを栽培している広大な果樹園。
段々畑にして、日当たりや通風に微妙な差をつけることで、年中収穫できる工夫が施されている。
また、デルフラント半島の突端にあたる場所には、三つの巨大な橋がかけられている。
ひとつはジュノへと到る市場橋、
ひとつはノルバレン地方へと到る『ボーリスブル卿の橋』、
そして、もうひとつはジュノ海峡を越えミンダルシア大陸と結ばれた『ジュノ大橋』である。
(PlayOnline「ヴァナ・ディール観光ガイド」より) →公式サイト

祖国を旅立った冒険者は、(正確には、所属国ですが、そんな気持ちだと思います)
次にマウラや、セルビナといった港町を訪れることになります。
そして、そこでさらなる経験を積んだ冒険者が、
その次に目指すのは、地理的にも政治的にも、2つの大陸を結ぶ要衝に位置する、
ジュノ大公国です。
しかし、そこへの道のりは、簡単なものではありません。
ようやくセルビナを旅立った冒険者が、
雨の降りしきる、じめじめしたパシュハウ沼を抜けた先に、
ロランベリー耕地があります。

パシュハウ沼を、モルボルから逃げつつ水しぶきを上げて突破してきた冒険者にとって、
天気もおだやかで、切り開かれた道の続くロランベリー耕地は、
初めて、遠い祖国に想いをはせる場所かもしれません。
ひと息つくところで流れる、この、ゆったりした、寂しげな曲に聴き入ると、
なおさらそんな気持ちになるかもしれません。
作曲は水田直志さん

作曲は水田直志さん

アルタナ連合軍と獣人血盟軍が戦争を続けている、過去の世界へ飛ばされた冒険者。
そこでは、アルタナ連合のいずれかの国の軍を選んで、傭兵として所属し、獣人軍と戦うことになります。

"カンパニエops"とは、傭兵となった冒険者が軍から指令を受けて働くミッションの総称です。
物資の調達や不審物の捜索といったものから、大規模な戦闘作戦まで幅広い指令がありますが、
ある程度大きな指令の場合、特殊なエリアに赴いて遂行する場合があります。
『アトルガンの秘宝』における"アサルト"に似たシステムですが、
そうした専用エリアでは、"アサルト"と同様に、通常とは異なる戦闘曲が流れます。

曲の構成そのものは「Fighters of the Crystal」によく似ていますが、
サビの部分は、これまでのFF11の戦闘曲にはない、明るく前向きな曲調で、新鮮です。
作曲は水田直志さん。

キャラクター作成時の小曲の1つです。
これらの小曲は一度ゲームを始めればもう聞くことのない曲だけに印象が薄いですが、
この曲に限っては発売前から公式サイトやライブカメラで流れていたため、軽快なリズムが印象に残っています。
作曲は水田直志さん

魚釣りのゲームはFF11のサービス開始当初から存在し、
世界中の釣り場、釣り竿、釣り餌、そして釣りの腕前を考えて狙った魚を釣るという、
知識と経験がものをいう遊びですが、
そのシステム自体はシンプルで、釣竿を垂らし、何かがかかったら○ボタンを押すだけでした。

2005年の始めごろ、魚釣りのシステムに対して大幅に変更が加えられ、
魚がかかりやすくなった代わりに、スティック操作でかかった魚と格闘する要素が加わりました。
当初は、格闘中の曲として、既存の「Battle Theme」と「Battle in the Dungeon」が使われていました。
(通常の戦闘と同じく、フィールドエリアとダンジョンエリアで使い分けられていました)
その後、魚釣り専用の曲が2種類追加され、流れるようになりました。
この曲は、比較的大きな魚や、モンスターがかかったときに流れる曲です。

釣竿にかかった魚と格闘する、という状況がいままでのRPGではあまりなかったので、
極端な言い方をすれば、アップテンポの曲ならなんでも合うとは言えますが、
この、スティールパンやティンバレスなど軽快な音を多用した曲は、
作曲者の水田直志さんの、好みでもあるのでしょうか。

『アトルガンの秘宝』サービス開始から1年半ほどが過ぎた2007年9月、このような告知が掲示されました。

アトルガン聖皇により長らく禁じられていた闘獣試合「パンクラティオン」が、
熱き要望に応えて開幕の運びとなりました。
「パンクラティオン」とは、
魔獣マスターと称される人々が強化したモンスター「魔獣」を持ち寄って、
闘獣場のステージで闘わせる無差別級のリアルファイト。
噛み付き、ブレス、魔法など、なんでもありの過激なノールールで知られています。
さあ、あなたも自慢のモンスターを引き連れて、
このデンジャラスでエキサイティングな魔獣たちの祭典に参戦してみませんか?
(公式サイト『TOPICS』より) →公式サイト

「Colosseum」とは、もともとは古代ローマ時代に建造された円形競技場のことですが、
アトルガン皇国の皇都アルザビにあるものは現在、モンスター同士を戦わせる"闘獣試合"の会場となっています。
闘獣試合は、FF11においては、
冒険者同士による模擬戦"コンフリクト"、育てたチョコボを競争させる"チョコボサーキット"に続く、
3つ目の、プレイヤー同士が対戦できる要素です。(→詳しいルール

作曲は水田直志さん。音楽的には、
同じくプレイヤー同士の対戦に用いられる『Conflict: You Want to Live Forever?』を継いでいるとはいえますが、
数々の新しい試みを取り入れている『アトルガンの秘宝』の中でも一風変わった曲です。
特に後半の、2コードのみを用いたインプロヴィゼーション(即興演奏)風の展開は今までになく、新鮮な印象を受けます。


ウィンダス連邦――
ミンダルシア大陸の南方や、その近隣の島々に住む小柄な民タルタルの諸部族が連合して成立させた連邦国家。
「天の塔」と呼ばれる神殿に住む神子の信託を元に、
諸部族の代表の名残である、各分野の博士達の合議で治められている。
街の一角には、タルタル族と友好関係にあるミスラ族が暮らし、
天性のハンターである彼女達の狩りの技が、この都を一層豊かなものにした。
連邦の首都ウィンダスは、数十年前の戦火で一度は見る影もなく荒れ果てたが、
今では街全体が魔法研究機関として機能する学術都市として、見事な復興を遂げている。
(PlayOnline「ヴァナ・ディール観光ガイド」より) →公式サイト

作曲は水田直志さん

ゲーム内にある「船宿コーカバ」でもこの曲を聴くことができますが、
「水と森と大空と」という曲名になっています。


聖地ジ・タ――
ミンダルシア大陸の北端リ・テロア地方の、陸からの入口にあたる鬱蒼とした針葉樹林。
樹齢数千年を数える大木も珍しくない森の中は、少量の日光しか届かず、昼なお暗いが、
時折、点在する岩の先端部が発光し、辺りを不気味に照らし出す怪現象が見られる。
このような超常現象のせいもあってか、この地はヴァナ・ディールの人々に神域と信じられており、
ロ・メーヴへの巡礼者と不信心なゴブリンの追い剥ぎ以外、長い間、訪れる者は稀だった。
(公式サイトより) →公式サイト

聖地と呼ばれる割に、シナリオ的には、あまり重要な出来事は起きず、
何かをしにいくというよりも、そのための通り道となることのほうが多いでしょう。
しかしそれゆえに、あまり人もいない、のんびりと散歩をするにはいい場所です。
深呼吸をしたくなる、静かな森です。
人里離れた、神秘的な現象の起きるこの場所にふさわしい、
哀愁のただよう曲は水田直志さんの手によるもの。

ただし、最近まで、誰も足を踏み入れていなかった場所であるだけに、
熟練した冒険者でなければ、危険もそこそこにありますので、森林浴の際はご注意を。

サービス開始初期から存在するエリアやストーリーでの、ボス戦で使われる曲です。
FF11メインシナリオの最初の山場、ドラゴン戦で初めてこの曲を聴くことになります。
敵を倒すことで手に入る「印章」を集めて、金銀財宝を持つボスモンスターに挑戦するときも、
この曲が流れる場合が多いでしょう。
作曲は水田直志さん

最初のボス戦曲でもあり、ほとんどのボス戦曲と同じように、
地の底から煽るような重苦しい曲になっています。
FF11のボス戦は、大勢のプレイヤーで挑むだけあって、巨大なモンスターが多いので、
このような地響きの聞こえる曲はぴったりです。

ゲーム内にある「船宿コーカバ」でもこの曲を聴くことができますが、
「獣たちの進撃」という曲名になっています。

「Tough Battle #2」はそのままな曲名でボス戦の曲(その2)。
「ジラートの幻影」で追加されたエリアでのボス戦で使われるはずです。
FF11での召喚士は、昔のFFで主流であった手段と同じに、
シヴァ、イフリートといった神獣を倒していくと召喚獣として召喚できるようになりますが、
その神獣との戦いで流れるのもこの曲です。

FF11の音楽の中でも、ボス戦や、その他緊迫した場面で流れる曲は、
低音を重ねて重苦しい空気を作り出すものが多いですが、この曲もその1つです。
このような重苦しい曲はじっくり聞いているとしんどいですが、
この上に剣戟や魔法の詠唱、咆哮に炸裂音が重なることで最高に格好良くなるのが
とてもFF11らしい曲であります。
作曲は水田直志さん

ゲーム内にある「船宿コーカバ」でもこの曲を聴くことができますが、
「暴威」という曲名になっています。

「Turmoil」とは「混迷」。「プロマシアの呪縛」で追加されたエリアでのボス戦で使われます。
これまでのストーリーでは、世界の枠の中で様々な強敵と戦ってきましたが、
今回は、世界の存在そのものを揺るがすような戦闘になっていきそうな展開です。

同じボス戦闘曲である「Tough Battle」「Tough Battle #2」では
規則正しいリズムによって、地の底から煽るような重い曲になっていましたが、
こちらは曲名通りの乱れたリズムで、荒ぶる神との戦いを予感させるものです。
作曲は水田直志さん

「Memoro de la S^tono (石の記憶)」とともに、FF11という世界の基底音となっている曲。
「Memoro ~」が、神を、世界の広さを、人類の気高さを壮大に歌っているとすれば、
この曲は、大地の堅さ、その上で生きる人々の足音、
賢くも愚かでもある人間たちの日常を歌っているように思います。
作曲は、水田直志さん。(ちなみに、「Memoro de la S^tono」は植松伸夫さん)

シナリオ上の重要場面で流れる頻度は、
(多数あるアレンジ曲も含め)「Memoro ~」のほうがずっと高いですが、
この世界に触れたプレイヤーたちの心にしみ込んでいる度合いでは、
圧倒的に「Vana'diel March」が勝ることと思います。
というのも、この曲は、『プロマシアの呪縛』以前までは、
FF11の世界を訪れるときに、プレイヤーが必ず、毎回耳にする、タイトル画面で流れる曲だったからです。
FFXI SUMMER CARNIVAL」の最初にこの曲が流れていたのが象徴的。

『プロマシアの呪縛』以降の拡張ディスクを導入すると、
ディスクによってタイトル画面の曲が変わります。
『プロマシアの呪縛』→「Unity」
『アトルガンの秘宝』→「Vana'diel March #4」
『アルタナの神兵』→「Wings of the Goddess」

ちなみに、拡張ディスク導入後でも、
タイトル曲が最後まで流れ、フェードアウトした後で、「Vana'diel March」が始まります。
あるいは、「Vana'diel Bench」でもこの曲が流れているので、ゲームを持っていない方でも、
ベンチマークが動く環境があれば、ダウンロードして聴くことができます。

そのほか、この曲は、
THE STAR ONIONS」でのピアノアレンジ(編曲:谷岡久美さん)や、
ドラゴンクエスト&ファイナルファンタジー in いただきストリート Special」での
オーケストラ風アレンジ(編曲:松尾早人さん)もあります。

また、ゲーム内にある「船宿コーカバ」でもこの曲を聴くことができますが、
「冒険の日々」という曲名になっています。

FF11のタイトル画面で流れる曲は、『ジラートの幻影』までは「Vana'diel March」、
『プロマシアの呪縛』では「Unity」(欠番になっている「Vana'diel March #3」はこの曲です)、
そして『アトルガンの秘宝』ではこの「Vana'diel March #4」となっています。
『プロマシア』以降でも、曲が最後まで流れ、フェードアウトした後で、「Vana'diel March」に切り替わります。
(ちなみに「Vana'diel March #2」はキャラクター作成時やイベントシーンで流れます)
一連の「Vana'diel March」は、この曲も含め、水田直志さんによる楽曲。

また、この曲は、ビシージ(皇都防衛戦)に勝利(つまり防衛成功)したときにも流れるためか、
「Vana'diel March」のなかでいちばん爽やかな曲だと思います。
特に最後のフルートとストリングスのからみが爽やかです(採譜はかなり怪しいというか勘です)。
タイトル画面ではさっさとメニューを選んでしまうので、ほとんどそこまで聴く機会がないですけれど...。

エジワ蘿洞(らどう)――

ワジャーム樹林の地下に広がる長大な洞窟。
つる草を始め、羊歯や粘菌、緑藻など地下世界に適応した植物が洞内を覆い、地表とはまったく異なる独特の鮮やかな景観を作り上げている。
またここは、ほとんどが海に没したとされる古代オルドゥーム文明の町があった場所として知られ、いたる所に石柱や祭壇等の遺址が残っている。
しかし獣人が勢力を増し、皇国軍による保全が廃止された昨今は、キキルンやマムージャ等による盗掘が跡を絶たないようだ。
(公式サイト『アトルガンの秘宝』ページより) →公式サイト

"光る植物や建物があったり、光る虫が飛んでいる不思議なエリアです。 ちょっと物悲しいメロディーですが、長時間聴く人の気がめいってはいけないので、 途中で明るいメロディーを加えて変化をつけています。" 作曲:水田直志さん (「ヴァナ・ディール通信 アトルガンの秘宝特集号」エンターブレイン発行 より)

「Whispers of the Gods」とは「神々のささやき」。
この曲が使われているエジワ蘿洞(Aydeewa Subterrane)は、暗く美しい洞窟です。
「蘿」とはツタやカズラのことですが、英語名とはあまり対応していない名称です。
ハープとウッドベースだけのシンプルな編成のスローテンポな曲は、落ち着いた寂しい雰囲気を作っていますが、
ここも洞窟であるからには、危険なモンスターも数多く生息しており、リラックスして聴けることは、あまりないかもしれません。


ザルカバード――
バルドニア地方の中央に位置する谷。
各所で切り立った崖が両側に迫る隘路となっており、ズヴァール城を天然の要害たらしめている。
クリスタル戦争末期、攻勢に転じたアルタナ連合軍に対し、獣人軍はここに篭って激しく抵抗した。
そのため、兵力で勝っていたにも関わらず、アルタナ連合軍は、なかなかこの谷を抜けられず、
おびただしい損害を出して、一時撤退を余儀なくされた。
(PlayOnline「ヴァナ・ディール観光ガイド」より) →公式サイト

「X」arcabard、Castle 「Z」vahl、と終わりを連想させる地名がつけられているように、
雪が降り紫色の霧が立ち込める、「ジラートの幻影」以前における最果ての地です。
訪れる人が少なく、寂しい気分が味わえるのは今も変わらず。
実にいやーな感じのメロディを奏でるファゴットは、続く「Castle Zvahl」にも引き継がれていきます。
作曲は水田直志さん

テトラマスターとは、FF11に同梱されているネットワーク対戦型カードゲームです。
FF9でのカードゲーム「クアッドミスト」がベースになっています。

キャラクターデータ画面で流れる落ち着いた曲です。
キャラクターデータ画面では、
自分の対戦スコアを見たり、集めたカードを眺めたりできます。

作曲はFF11と同じ、水田直志さんですが、
FF11ではあまりない、ピアノメインの曲です。
特にゲームを意識せず、単なるBGMとしても、癖がなくていい感じで使えそうです。

また、テトラマスターの曲の中には
FF9のテーマソング「Melodies Of Life」のアレンジ曲が何曲か含まれているため、
この曲もFF9の曲のアレンジである可能性がありますが、確認できませんでした。

テトラマスターとは、FF11に同梱されているネットワーク対戦型カードゲームです。
FF9でのカードゲーム「クアッドミスト」がベースになっています。

躍動感あふれるこの曲は、対戦中に流れます。
対戦がメインのゲームなので、メインテーマといっても良いでしょう。

作曲はFF11と同じ、水田直志さん
FF11とはまた違ったスタイルを感じる曲になっています。
また、テトラマスターの曲の中には
FF9のテーマソング「Melodies Of Life」のアレンジ曲が何曲か含まれているため、
この曲もFF9の曲のアレンジである可能性がありますが、確認できませんでした。